阿須賀神社ー世界遺産に登録

熊野三山巡りで、まず最初に行ったのが新宮(熊野速玉大社)の境外摂社とされた阿須賀神社。 神社に行く前に新宮市の近くの宿に荷物を置きに行った時は少し雨が降っていたのですが、 神社に到着する頃に、すぐに雨が止みました。   熊野川河口付近の南岸、蓬莱山の麓に鎮座する古社で歴史は古く、社伝によれば紀元前423年の孝昭天皇の代に創建されたそうです。祭神は事解男命«ことさかのおのみこと»。古くから熊野三山の神を祀り、平安時代から「阿須賀王子」とされました。

阿須賀とは、阿は接頭語、祭祀生活を営む好適条件を備えた霊場とか、あるいは浅州処と名づけられる地名で、飛鳥山を御神体とする神の鎮座地としての信仰が古くからあったようで、境内からは弥生時代の竪穴住居跡や祭祀用具も見つかっていて、境内に 秦の始皇帝の命を受け渡来した徐福にもゆかりが深く、徐福一行が上陸したのが阿須賀神社の建立地と伝えられています。境内から弥生時代の竪穴式住居が出土していて、2016年に世界遺産に追加登録されたようです。 阿須賀神社 新宮駅から歩いて10分ほど、周辺は閑静な住宅に囲まれて見逃してしまいそうな場所にありました。

熊野の地において熊野権現はまず神倉神社に降臨し、それから61年後に阿須賀神社北側にある石淵(いわぶち)谷に勧請されて、その時に初めて結早玉家津美御子と称したと伝えられており、熊野権現の具体的な神名がはじめて現れた場所と見なされていたことがわかる・・と 地味で参拝する人々も少なかったですが、古代から続いてきた熊野信仰の名残をいまに伝える、重要な古社のひとつみたいです。 阿須賀神社 社殿は昭和に再建されたもので、小さいながらもとても綺麗。 ただ個人的にその横の阿須賀稲荷神社と子安之社のエネルギーがとても強く感じられたのですが 私にはなんとなく合わない感があり、あまり長居はしたくない感覚がありました。   阿須賀神社

  境内には「新宮市立歴史民俗資料館」があり蓬莱山経塚阿須賀遺跡の出土品のほか、新宮城や熊野信仰などに関する展示品、竪穴住居があるそうで 入ってみたかったのですが、月曜日が定休日のようで入れず残念! 調べてみると、こちらの文化遺産オンラインというサイトがあり、熊野阿須賀神社境内出土品の一部が見られるようです。 そして、私が最もパワーを感じて入ってみたいと思ってしまった、神社の背後にある、蓬莱山(飛鳥山)。

 

どこかに入り口はないかと探してみたのですが、境内の中からの道は塞がれており、境内を出て 周囲を少し探してみましたが、境内の外の山に繋がるような道も途中から立ち入り禁止となっており、 そもそも、少し異様な雰囲気が漂っていました。 それもそのはず、後で調べてみると 飛鳥の森は古来禁足地となっていた聖域であり権現御創祀の神蹟、即ち初は孤立した斎島(神の森)原始期の磐座であって其の麓には上、下、両古代祭祀遺跡と、後世両部信仰に関係深い熊野諸尊御直体埋納所(経塚)を営み、熊野信仰の一霊所であったことがわかる。 とありました。

 

禁足地になる理由としては聖域だからというのはもちろんなのですが、 どこかしら異様な雰囲気が強く感じられたので、色々な意味で危険なのかもしれません。(個人的な感覚です。)   小さな神社であまり広くない場所なのに、場所ごとにエネルギーの質やパワーがそれぞれ異なるのだな、 と驚きました。

 

(続く)


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です